お薬手帳を持参すること
お薬手帳を持参することのメリット
1.安くなる
2020年4月からは「お薬手帳を3ヶ月以内に同一薬局に持参した場合に自己負担金額が安くなる」よう制度が変更されました。
お薬手帳の持参によって下がる金額は少額ですが、お薬を受け取る回数が増えれば、大きな差になってきます。
2.飲み合わせを確認できる
お薬手帳の大きな役割の一つとしてはお薬の飲み合わせを確認できる事です。
お薬手帳が導入されたのは1993年、国内の患者15名が別々の病院から処方された薬の併用によって死亡した「ソリブジン薬害事件」がきっかけとなっています。
お薬の組み合わせによっては有害なものになるものもありますので、お薬手帳で情報を一元化しておくことで、処方の安全性をあげる事ができます。
薬局で市販の薬を買って飲んでいる場合は、自ら記入しておきましょう。
3.他の病院へ受診した時に情報伝達がスムーズになる
いつも受診している病院で服用している薬を初めてかかる他の病院でも把握でき、確認することができます。同じ薬を重複することもなく、飲んでいるお薬と一緒に飲んでも問題ない薬を選ぶ事ができますし、過去に使って副作用を起こした薬剤やアレルギー歴、既往歴などを記載されていれば、それらを考慮した処方を選択する事ができますので安心してお薬を飲む事ができます。
また、血液をサラサラにするようなお薬を使っている方は、抜歯など出血を伴う処置をする場合には、出血が止まらなくなる可能性があります。そのため、歯科受診の時にもお薬手帳を確認する必要があるのです。
4.災害時にすぐに対応できる
1995年に起きた阪神淡路大震災の時には被災して薬もなくなったり、受け取ろうとしても薬の名前がわからなかったり、また、多くの病院、薬局も被災して多くの人が、お薬をもらう事が出来なくなりました。
当時このような緊急時には、処方箋がなくてもお薬手帳さえあれば、これをもとにお薬を受け取ることができるようにして対応しました。
2011年の東日本大震災においても、津波で病院も薬局も流されてしまった被災地で、お薬手帳を元にお薬を受け取ることができました。
このようにお薬手帳は、災害時の備えという側面からも普及が進んでいます。